- 『腎臓内科の病棟に興味があるけど、どんな事をやるのか知りたい』
- 『腎臓内科への転職を検討しているけど、事前にメリットなども知っておきたい。』
腎臓内科の病棟で看護師が働くメリットや魅力について解説します。
腎臓内科で働く看護師はどんな事をするの?
病院によってやるべき事は違いますが、自己血糖測定やインスリン導入の指導、食事指導、透析導入の介助などを行います。
当サイトは看護師の転職を検討されている方向けの内容です。転職サイトを利用した体験談をもとに、今よりももっと自分らしく働く方法を発信しています。
- 『転職したいけど、うまく転職できるかどうか不安です』
- 『いまよりも、少しでもよい職場で働きたいです』
- 『ブラックからホワイトへ転職したいです』
そんな方向けに解説していきます。
腎臓内科病棟の特徴
腎臓内科の病棟では、腎臓疾患がある人に対して、食事療法、薬物療法、生活指導を行い退院の生活をみすえた看護が必要になる病棟です。
腎臓内科に入院される方は、腎になんらかの影響があって入院します。
腎臓に何らかの障害がでてくると、『尿がでない』、もしくは『尿少ない。』という症状が出現します。その結果身体がむくんだり、血圧が上がったり、尿がでない事で身体の電解質が変化し体調に現れる。といった様々な症状がでてきます。
腎臓の働きが低下した状態を、「慢性腎不全」といいますが、薬物療法や生活習慣を改善する事で、自宅でも生活が可能になります。腎不全を、放置して悪化すると、カリウム値が上昇して心停止を引き起こす事があり注意すべき症状だと思います。
腎臓病がさらに進んでしまうと、腎不全の状態になり、普段排尿として身体の中の老廃物を出していますが、それがでないため、身体に老廃物がたまってしまいます。そのため、老廃物を排出させるためには、透析治療が必要になります。
長期的に透析を行う場合は、腕にシャントを造設して、血液を濾過して体内に戻す。といった血液濾過透析が必要になります。
その他、腎移植などの腎代替療法などが必要となる場合もあります。
腎臓内科の看護師の仕事内容
腎臓内科の看護師の仕事としては、注射、投薬、血糖値測定、などの他にも、手術(シャント造設)、人工透析の介助、生活指導、食事指導、インスリン指導などがメインとなります。
腎不全が進行すると、人工透析を行っていくためのシャントを造設したり、ICUやHCUでは、CHDF(持続的血液ろ過透析)を行う患者さんも少なくありません。
シャントの観察(スリル、シャント音)は看護師が行いますし、水分出納の観察、体重測定のチェックなどは看護師が行います。
その他、1日の尿をためる尿検査(蓄尿)の介助を行う事もあります。その他、シャントを造設する前に、バスキュラーカテーテルを挿入して一時的に透析が行えるような状態になる事もあり、そういった医師の介助を行う事もあります
腎臓内科の場合、生活習慣を見直しして正しい生活ができるように援助していく必要があります。なので、食事のこと(タンパク質・塩分)や、禁煙、アルコール制限などを指導する役割が求められます。
生活習慣で大きく病態は変わっていきますので、腎臓内科の看護師の業務としては、日常生活の指導はとくに重要な仕事になります。
その他、糖尿病薬の薬の管理や、インスリンの指導(自己練習)なども行っていくことも看護師の役割になってきます。
腎臓内科の看護師に求められる必要な知識や技術
・生活指導
生活指導は腎臓内科においてはとくに重要な看護スキルです。
軽度の腎臓病であれば、今後の生活習慣が予後を左右するといっても過言ではありません。
食事制限(塩分・タンパク)、禁煙、アルコール制限などしっかり理解できるように指導するスキルが求められます。
・薬物療法
軽度の腎臓病であれば、透析を導入せず生活する事ができます。そのため、血圧や脂質、糖尿病の薬を内服しながらコントロールしていく必要があります。
薬物の管理については、薬剤師からも説明もしますが、看護師にも必要な知識や技術だと言えます。インスリンの導入を行う患者さんもいますが、自宅に帰ってからでも行えるように自己血糖測定、毎日の値を記録してもらう、インスリン自己注射できるように指導する事も重要な看護業務の一つになります。
・透析業務
病棟に配属された場合は、透析室まで安全に搬送する事が業務となります。しかし、透析室業務の場合は、体重を測定し、医師の指示のもと安全に除水量を設定していく必要があります。
また、シャントが閉塞しないように、透析中はシャントが入っている腕を曲げないように指導したりもします。
透析中は血圧が低下する事もありますので、異変がないのか、透析室全体に気を配るスキルが求められます。
腎臓内科で働いてみて看護師が大変だと感じるところは?
生活指導が大変と感じてしまう場合もある!
他の診療科でも生活指導を患者さんに行うという機会はあるかと思います。しかし、腎臓疾患をわずらっている方は、生活集会の改善が重要であるため、生活指導に力をいれている病棟は多いかと思います。
理解ある患者さんの場合であれば、対応はスムーズにいくかもしれません。ですが、そういった方ばかりではありません。
上手く需要できない患者さんもいるため、食事指導の重要性について、繰り返し繰り返し説明して理解してもらう事が大変と感じている看護師もいました。
透析室に配属された場合は、透析器(ダイアライザー)を扱う特殊な作業が必要になります。
いままで経験した事のないような業務に戸惑う看護師もいるようです。機械の設定について詳しくなるとミスは少なくなりますが、設定を間違いてしまうと除水量を間違えてしまったりミスを起こしてしまうという事もあるようです。
腎臓内科の看護師の給料と残業について
腎臓内科は、他の診療科の看護師ともらえる給料は変わりはありません。よって、『平均的』あるいは『若干平均値』より高い。というのが個人的な意見になります。
総合病院の病棟では夜勤もありますし、残業も普通にあるので、一般の病棟看護師と給料はかわりありません。また、残業時間が多い病棟では、給料は高い傾向にあります。
クリニックや個人の病院で透析専門の病院がありますが、そこでの給料は病院単位によって違いますので、勤務を検討している病院がある場合は比較検討してみましょう。個人病院では、残業がほとんどなく、家庭と両立したい人にはオススメできる環境かと思います。
看護師が腎臓内科を辞めたいと感じる理由とは?
患者と上手くコミュニケーションができず辞めたいと感じる。
腎臓内科では、一人の患者さんと長期的にかかわる事があります。そのため、コミュニケーションをしっかりとり信頼関係を気付いていく事が求められます。(これはどこの病棟でも同じですが。)逆に、それが苦痛だと感じてしまう看護師もいます。
週に3回透析を行っている方がほとんどです。そして1回の透析時間はだいたい4時間程度と長いため、長時間透析をしているため、ストレス等からイライラを看護師にぶつけられる事もあります。その他、患者と看護師の距離間が近くなりすぎて、きつい言葉をぶつけられる事もあり、『辛くて辞めた。』という看護師もいます。
実際には、そのような患者ばかりではありませんが、こういった状況だと辞めたい。と感じてしまう看護師がいるようです。
変化があまりなくルーチンワークと感じて辛くなってやめた。
病棟での看護業務は他の診療科とあまり変わりませんが、透析室に配属された場合は業務がルーチンワーク化してしまって、「変化があまりない。」と辞めてしまう看護師もいました。
腎臓内科病棟で働く看護師のやりがいや魅力!向いている看護師とは??
以下、やりたい事がある。と思う場合はオススメできる診療科だと言えます。
- 腎臓疾患をかかえる患者さんの看護を行いたい。
- 透析の事に理解を深めたい。
- 血糖測定や、インスリンの指導が上手くなりたい。
- 食事指導に興味がある。
- 繰り返し入退院を繰り返す患者さんと密接に関わりたい
- 一人ひとりの患者さんとしっかりと向き合う看護をしたい
看護師のスキルとして、患者さんへの『教育』『指導』は重要ですが、特に他の診療科よりもそういった場面は多いため、教育を行うスキルが向上します。
そして、繰り返し入院してくる患者さんが多いため、顔見知りになるケースが多くあります。
一人の患者と関わる時間が多くなるため、しっかりとコニュニケーションをとりながら看護をしたい。と思っている方にとっては魅力的であると感じたり、やりがいと感じる看護師は多いようです
腎臓内科に転職を考えているけど、実際に働けるかどうか不安だ!
病棟の腎臓内科であれば、一般的な看護業務は多いですが、透析室での業務は専門機器をつかうため一般病棟とはやや異なります。
腎臓内科や透析室の経験がある方は、そのまま転職を考えたらいいと思います。
でも、経験がないから、チャレンジするのが不安。転職しようか迷っている。という方は、一度転職サイトのスタッフに相談してみるのも一つの方法かと思います。
(病院や施設によっても行っている看護業務は若干異なりがあります)
まとめ
腎臓内科への診療科で働きたいと思っている方はまずは転職サイトのアドバイザーに相談してみましょう。
総合病院、単科の病院、クリニックなどいろいろな施設形態があるかと思いますが、居住エリアにそういった場所があるのか確認してもらう事もできます。