- 『精神科病棟に興味があって転職してみたいけど、自分でも働けるか知りたい』
- 『どんな看護師さんが働いているのか知りたい。』
- 『転職する前に精神科で働くメリットやデメリットを知っておきたい』
精神科看護師に興味があるけど、どんな風に働いているか気になる。働くことのメリットやデメリットが気になる。
そんな方向けに現役看護師が解説します。
この記事をよむことで、精神科看護師がどんな仕事をしていて、自分でも働くことができるのか判断ができるかなと思いますので、参考にしてみてください。
精神科の看護師ってどんな人が向いているの?
結論からいうと、患者さんとのコミュニケーションが好きで『こころ』に寄り添う事ができる看護師が向いていると思っています。
当サイトは看護師の転職を検討されている方向けの内容です。転職サイトを利用した体験談をもとに、今よりももっと自分らしく働く方法を発信しています。
- 『転職したいけど、うまく転職できるかどうか不安です』
- 『いまよりも、少しでもよい職場で働きたいです』
- 『ブラックからホワイトへ転職したいです』
そんな方向けに解説していきます。
では、さっそく解説します!
精神科は、心や精神に疾患を抱える患者さんを見る診療科になります。
精神科看護師の役割とは!?
日本精神科看護協会(略:日精看)では、精神科看護師の役割を以下のように定義しています。
日本精神科看護協会より引用
・精神科看護者は、疾病の予防や治療に関わらず、心の健康を保持・増進する活動を行い精神保健福祉の向上に寄与しなければいけない。
・対象となる人々の生命、人格に対する深い尊厳とともに、高い職業倫理をもって判断し行動しなければいけない。
・対象者自ら精神健康について考え、より良い生き方を見出せるよう支える。個別性を尊重し、自立性の回復に向けて支援しなければいけない。
へぇ、定義の内容が難しいですね。。。。
すごくかみ砕いて説明すると、いろんな方がいるので人格や個別性に配慮して、回復に向けて支えましょうよ。って事です。
精神科の看護師の仕事内容
主な業務内容
- 医師の診療の補助
- バイタルサインチェック
- 日常生活の援助(入浴、保清)
- 薬の確実な配薬管理
- レクリエーション
- 退院や社会復帰の支援
- 入院受け入れの対応(急性期の場合)
一般的には、精神科病棟では、確実な薬の配薬や体調管理がメインになります。
それ以外にも急患を受け入れしている場合は、点滴業務や入院業務が発生する場合もあります。
精神科看護師が働ける場所
- 総合病院の精神科病棟 :急性期の治療を行う
- 精神科単科の病院 :急性期・慢性期の治療を行う(病院の特色により異なる)
- 精神科クリニック :外来看護師として医師の診療の補助業務。
精神科看護師として働く場合は、総合病院、単科の病院、精神科クリニック。のいずれがで勤務する方が多いです。
精神科看護師として働きたいと検討されている方は、自分の働き方にあった職場を検討していく事が大切です。
精神科看護師の仕事は楽なの?それとも大変?【体験談】
僕の友人でも精神科で勤務している男性看護師さんがいますが、はなしをきくと、大変だと感じるか、楽だと感じるかは「病院によって違う。」とのことでした。
転職を検討する前に、自分がどんな働き方をしたいと思っているかを考える事が重要です。
緊急入院を24時間受け入れしている精神科病棟は超忙しくなる事も!
急性期病院あるある。だと思いますが、24時間受け入れしている病院はどこも忙しいし、楽な仕事はありません。
楽をしたいから精神科病棟に転職をする。という考えだとそもそも転職に失敗してしまうケースがあります。
慢性期の病院と違って24時間急性期を受け入れしている病院や施設では、入院患者さんの対応や、医療的処置の介入などで、仕事は他の一般診療科とかわりありません。
対象が精神疾患になるのであって、やるべきことは急性期で行う治療と同じで、入院患者さんの対応におわれるため、非常に仕事が忙しい事があります。
とはいっても、精神科看護を学びながら勉強したい。という向上心のある方は、忙しい急性期で勉強しながら働くのは大いにアリ!だと個人的には思っています。
慢性期患者を対象とした病院は比較的、仕事は「楽」である!
入院の受け入れがあまりなく、慢性期や社会復帰に向けた方が多くいる開放病棟では、比較的仕事は楽だと思います。
精神のコントロールがある程度ついていて、社会復帰や在宅復帰に向けた方が入院している精神科の単科の病院では、比較的症状が安定している事が多いため、看護師の負担も少なく働く事ができる。という方もいます。
プライベートな時間を優先したいと考えているなら、身体の負担が少ない「精神科単科の病院」がオススメ!という事になります。
精神科が怖いとイメージをもつ理由【実習での個人的な実体験】
学生の精神科の実習では怖いイメージが強かったな~
僕も、精神科の実習では『怖い!』って感じたこともあったけど、楽しい思い出もたくさんありました。
皆さんは、精神科に対してどんなイメージをもっていますか??
そもそも、精神科って実習にいった時のイメージしかなくて、実習中に楽しいと思えたかどうか、実習中に怖いと感じる出来事があったか。これによって、精神科看護師として働くかどうかイメージしてしまう事って多くないですか??
僕が精神科の実習にいった時は、患者さんが「怖いと感じる瞬間」もあったし、患者さんと関わることで「楽しいと感じる瞬間」があったので、どちらかというと、精神科が本当に怖い。というネガティブな印象は持っていません。
実習の期間中にいろいろな方を受け持ちましたが、むしろ、実習では楽しかった。という印象の方が強くのこっています。
こわいと感じた体験談!
実習中は、患者さんに学生が担当する事を事前に伝えられているはずだが、こんな事がありました。
おはようございます。担当させていただく学生ナスメン君です。
こっちにくるなっ!!
(心の声)えっ、そんな~。まだ何も話していないのに。。。いきなり関わりを拒否られた。。。しかも、挨拶しただけなのに、にらまれている。。。。衝撃。。。。実習初日から挫折しそう。。。
このあと患者さんとの関係を構築する事ができたのですが、いきなり知らない学生が病院にはいってきたものなので、「わたしのパーソナルスペース(心理的空間)に踏み込まないで。」という合図だったのかもしれません。
こういった関わりは精神科領域ではよくある事なんですよね。これは、僕が体験した精神科実習での辛いできことです。
楽しいと感じた体験談!
実習中に、患者さんと一緒にレクリエーションをしたり、一緒に映画をみたり時間は、すごく楽しかったです。
ゲートボールが好きなんですね。
一緒にゲートボールやろか。きょうも勝っちゃうよ。
レクリエーションて、精神科では治療の一環だけど、すごく楽しかったです!これを仕事にして働いている人、うらやましい。
精神科の解放病棟では、社会復帰を目指す方や在宅復帰を目指す方も多く、レクリエーションが定期的に行われます。
治療の一環になりますが、一緒にゲームをしたり、映画をみたり、遠足などにいき過ごす事ができとても楽しい思い出でした。実習施設では、男性看護師の方が多く和気あいあいとして、すごく見ていて環境が良かったのを今でも覚えています。
閉鎖病棟では、治療に専念されている方が多いため、この限りではありません。
よって、精神科実習での経験や体験で、精神科看護師として働きたいかどうかは変わってくると思っています。
具体的に、どんな所が精神科看護師とした働くのが大変なのか、調査してみました。
精神科看護師がキツいと感じる3つの理由
- 患者さんからの暴力や暴言がキツい
- ルーティンワークになりやすい
- 患者のネガティブ発言から看護師もメンタル病みやすい
患者さんから暴力や暴言もなく働くことができればいいですが、働いていると一度は暴言や暴力に出くわす事があります。
精神科領域にかぎった話ではないですが、一般病棟に比べて、そのような出来事に直面してしまうケースがあります。
単科の精神科病院では比較的、残業もなく早く帰宅する事ができます。
その反面、仕事がルーティンワーク化してしまう事もめずらしくありません。落ち着いた環境で過ごすことが患者さんにとっての「治療」になるからです。もし、忙しい精神科で働きたい。という方は急性期の精神科への転職することも良いかと思います。
精神科に限らず看護師の仕事はメンタル的に病みやすいと言われています。過酷な労働などから精神的に病んでしまうケースもあります。精神科看護師の場合は、精神疾患をかかえる方とのコミュニケーションの困難さから介入が難しいケースもあるため、ストレスが原因で精神的に疲れやすいと感じる事があります。
以上が、精神科看護師ではたらいていてきついと感じてしまうケースがあります。
一般病棟と精神科病棟って何が違うの?
総合病院であれば、一般病棟でも急性期の精神科病棟でも、急性期としての治療を行うという役割があるため、やるべき事はさほど大きくかわりないかと思います。
ですが、単科の精神科病院(開放病棟)であれば、映画をみたり、遠足にいったり、卓球をしたりと、レクリエーションが治療の一環となるため、一般病棟では経験できない活動があるのが特徴的です。
また他の特徴としては、他の診療科よりも男性看護師が多く働いているのも精神科ならではなかと思います。
不穏な状態で暴れる患者さんを、制止させるためには、ある程度人数が必要になります。また男性スタッフの力が必要になってきます。そのため、男性の力が役立つ場合も多いので、頼りにされる存在になる事も多く男性スタッフにも人気が高い診療科です。
精神科看護師としてのやりがい!
精神科で働く看護師にやりがいを聞いてみました。
- 患者さんとじっくり関われるのがいい。
- レクリエーションも楽しい。
- コミュニケーションをとりながら信頼構築していく事がやりがいと感じる。
- 他職種チームの連携で患者さんをみる事にやりがいを感じる。
精神科では長期的に入院している患者さんが(在院日数が平均的に長い。)多いので、じっくり関わる事ができます。早期に退院できるケースもありますが、ほとんどの方は、数年単位で入院している場合も多いです。
急性期で働くか、慢性期で働くかによっも、看護師のやりがいは違うかと思いますが、精神科の病院では長期的な入院になるケースがほとんどです。そのため、じっくり関わりたいという方にはおすすめの職場です。
また、レクリエーションが好きな看護師も精神科領域においては治療のいっかんとなるため、一緒に何かを企画したり、一緒に楽しみたい。治療をとおして看護をしたい。という方にはおすすめです。
精神科看護師として働くメリット・デメリット
メリット
・残業が少なく定時帰宅が可能。
・慢性期の場合は急変対応や看取りの対応場面はほの少ない
・プライベートな時間を確保できる
・男性看護師も多く働きやすい
男性スタッフが多く頼られる存在ですね。
デメリット
・病院や単科の病院でも施設形態がかわると、忙しさは異なる(プライベート重視したい人は病院の見極めが重要)
・一般診療科で学べる看護技術が少ない。
・楽をしたいから転職をする!という考えだけでは失敗するリスクは大!
デメリットは一般病棟に比べて習得できる看護技術の少なさが欠点かもしれません。
精神科看護師に向いている人
- 精神的・肉体的にもタフである看護師
- 長期的に患者さんと関わって働きたいと考えている看護師
- 観察力がある看護師
- 残業が少なく定時帰宅できる職場で働きたい
- 人間関係良好な職場で働きたい
あてはまる方で、転職を考えている方は、精神科看護師として勤務するのも良いかと思います。
転職を検討している方の参考になれば幸いです。
まとめ
精神科は、こころに寄り添って看護ケアをする事が重要な診療科になります。
精神科病棟で働いてみたい。興味があるから相談してみたい。という方は、転職求人サイトのアドバイザーに相談することをおすすめします。